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江戸時代・幕末の雄藩
2010年03月12日 (金) | 編集 |
今、江戸時代が静かなブームだそうですが、江戸といえば個人的には江戸末期、幕末が好きですね。

ってことで、一つ幕末関係の新書を読んでみました。「藩から読む幕末維新 (PHP新書)」。幕末の中心で動いていた長州や薩摩、土佐、そして幕府側の会津。

その時藩はどのような状態にあったのか、そしてなぜ西南雄藩から倒幕を目指す血気盛んな志士たちが多くでたのか。この本を読んで復習してみました。

江戸末期、どの藩も大不況で借金まみれだったみたいですね。薩摩も長州も。しかし、幕末になって幕府を倒すほどのたくさんのお金や近代的な武器を蓄えられたのは、各藩が天保の改革を行ったから。

薩摩では調所広郷が財政の改革を担当。その頃特に薩摩の借金はすごかったようです。この本によると天文学的な数字だったとか。しかしこの改革のおかげで後に国内屈指の豊かな藩になったそうです。

なにをしたか。借金を踏み倒したんですね。商人たちの借用証書あつめて、「借金を二百五十年賦にして、無利子で現金だけを返す」ってことにしたそうです。かなりむちゃですが、藩の権力で強引にやっちゃったんでしょうね。

天文学的な数字だったので、どう考えてもこのアイデアしか出てこなかったのでしょうが、商人はさんざん。

長州も薩摩ほどの借金ではなかったにせよ、なかなかの額であり、これまた同じく借金踏み倒しをしたそうです。そして長州もゆたかになり軍隊も近代的に。

そうして巨大な幕府軍に対抗する力を身につけていったわけです。

藩から読む幕末維新 (PHP新書)
武光 誠
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3 単純化・図式化によって見通しを得ることも、大切ですね
4 藩気質への着目はやや強引
4 コンパクトな幕末史ガイドブック